8ミリフィルム作品(テレシネした映像です)
   
                                                          First upload: 2011 Nov 7

かつて30年以上も前はアマチュア映像は8ミリフィルムを使っての映像
記録でした。
この時代はまだ、可搬型のビデオカメラは放送局にもありませんでした。
当時のVTRは1インチ幅の大きなオープンりール式の録画機がデンとTV
調整室に居座り、屋外の取材は16mmフィルムに頼っていました。
あの有名なNHKのシルクロードや今も再放送される新日本紀行はフィルム
取材でした。フィルム映像はどんなに綺麗であっても、フィルムの粒子感が
判るものですね。フィルム撮影のTV画面を見るとフィルム作品の雰囲気が
感じられて懐かしい思いがします。


8ミリフィルムテレシネ映像
「紙漉き五十年」 20分
キャノンコン・グランプリ
「鍛冶屋一代」 20分
キャノンコン入選 
「この道一途」 20分
広島国際コン入選


当時は録音もプロは5インチ・オープンデッキ(通称デンスケ)を担いで録音し、
映像と音声を別々に編集し最終的に音声と映像とを音あわせをしていました。
プロでも録音にはこれだけ苦労して行っていたのですから、機材の乏しい
アマチュアの録音は大変でした。初期には3インチリールの携帯型オープン
デッキを担いで行き、カセットレコーダーが発売されてからは、これを担いで
撮影に行きました。帰ってきてからの音合わせ作業が大変でした。オープンの
2chステレオデッキ、又は4chステレオデッキにテープをかけ、完成作品を
見ながら実況録音のように内容を喋って録音し、その喋りに合わせて音を
重ねていくという非常に面倒な方法しかありませんでした。
従って4chデッキの使用がベストでした。こうして録音したフィルムとテープ
を同時にスタートして上映するのですが※、瞬間音(お寺の鐘の音等)を
ピッタリ合わせるのは至難の業でした。クラブ上映会で瞬間音が合えば、
「合った合った」と言って喜んだ時代でした。何しろ多少音がずれるのは
当たり前の時代でしたから…。

瞬間音がズレるのはアマチュアだけの問題だけではなく、TVでも時々見かけ
ました。ゴルフ番組でボールがカップに吸い込まれてから、ひと呼吸おいて
「コン!」という音がした番組を何度か見ました。
やぁ、プロもアマチュアと同じことをやっているなあ、と逆に親しみを込めて
その番組を見た記憶があります。

可搬型ビデオが広く使われる以前は、プロもアマも現場音収録には本当に
苦労しました。今のビデオ・音声同時収録時代では想像も出来ないと思いますが、
このように苦労して作った作品は懐かしさを超えて、愛着があります。


※1.テープとフィルムとを同時にスタートさせ、ずれないように同期を
取りながら映写する方式には、FTS方式とパルス方式とがありました。
当初はFTS方式が編み出され、後にパルス方式が登場しました。従って
パルス方式の方が音ズレは少なかったです。

※2.S48〜49年頃に、同時録音方式のカメラがまずコダックから、続いて
フジフィルムからも発売されました。いわゆるトーキーといわれる方式で、
8ミフィルムのパーフォレーション(掻き落としの穴)のない側に
磁性体を塗ったフィルムにカメラが直接に録音する方式です。
この方式は音のズレは生じないのですが、音質がいまいち良くなくて
私は好みませんでした。「鍛冶屋一代」のハンマーで鉄を鍛える
連続音はこの同時録音方式カメラで撮影した作品です。

※3.同時録音方式カメラが登場するかなり以前から、トーキー映写機は
ありました。レギュラー8フィルム時代から、トーキー方式は存在して
いました。レギュラー8時代の終わり頃S40年頃コダックからスーパー8、
フジフィルムからはシングル8が発売されました。レギュラー8時代の
磁気トーキー映写機は販売されていましたが、音質が悪くあまり受け入
れられていませんでした。スーパー8、シングル8の時代になってから
磁気トーキーの音質も改良されだんだん使われるようになりました。
この映写機に掛けるためには磁気録音帯が必要ですが、ラボに注文して
磁性体塗ってもらっていました。

1mm幅の細い専用テープをスーパー8(アセテート・ベース)に貼り付
ける方式の機械も販売され、私も愛用したことがありました。
但し、貼り付け方式はフィルム材質が薬剤に溶けるスーパー8に限られ、
シングル8(ポリエステル・ベース)には使用出来ませんでした。
磁気トーキー方式は秒速7.62cm/secであり、しかもフィルムというごわごわ
したベースに音を載せるわけであり、且つ映写窓(アパーチュア)では
フィルムの動きが間欠運動で滑らかな円運動でないために、音声を
滑らかに再生することは根本的に難しく音声が悪くなるのは止むを得ないと
思われます。しかし、テープ同調方式のように、機械のセッティングが
難しくなく次第にテープ同調方式は使われなくなりました。



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